| 国の基本政策に関する討議資料として出された件について、質問と意見を申し上げたいと思います。まず、連合三役案についてですが、これは先延ばしされたのか、それとも撤回されるのかということについて質問したいと思います。7月14日に突如として中執に提案されたこの国の基本政策に関する連合の見解案、つまり三役案ですが、これを読んでほんとうに私自身もびっくりしたというか、あ然としたといいますか、同時に失望を禁じ得ませんでした。早速、全国一般としての見解をまとめて連合本部へ意見を出してきました。「一般活動報告」付属資料の30ページから31ページにわれわれの見解が掲載されていますので、ぜひご参照願いたいと思います。
連合三役案対して、私たち全国一般では、各地方から数多くの意見が寄せられています。そして、全国一般定期大会でも発言が多々ありました。連合三役がまとめた見解は、地方、あるいは職場に行けば行くほど、この見解案に対しての違和感といいますか、あるいは拒否感といいますか、そういうものが強いということについて、まず認識をしていただきたい。
例えば、三役案の中で、2ページの下6行目のところにありますが、日米安保体制の評価についてであります。「日米安保体制が、他国からの侵略的行為を未然に防止してきたこと、またそのもとでこそ戦後の経済的発展がなされてきたことを確認する」という一文があります。これはやはり職場の人たちも怒っています。戦後、日本の平和が保たれてきたと言うならば、それは何よりも憲法9条があったからではないのか。日米安保ではない。あるいは、60年安保闘争やベトナム反戦闘争をはじめとする、われわれの先輩や、われわれ自身がその平和と民主主義を守るために闘ってきた結果ではないのかと私は思います。
また、経済的発展についても、戦後の日本の経済復興を、私や、笹森会長なども同じだと思いますけれども、中学を卒業して15歳ぐらいから働き、そして長時間と低賃金のもとで、ほんとうに汗まみれになって働いてきた。そういった人たちに支えられて初めて日本の経済復興が可能になったのであって、これを安保同盟、安保条約というところに結びつけるのは、私は間違いだと思います。
そういう意味で、これらについで改めて認識を新たにしていただきたいと思うわけです。
そのほか、自衛隊の存在に異論はないとか、あるいはアメリカとともに闘うとか、国連の名による戦争は国権の発動に当たらない、という表現がどうして出てくるのか、全く理解ができません。
したがって、これらの認識の上に立った二つの案を提案していますけれども、いずれも憲法9条の改定、あるいはあえて改定しなくとも、それにかわる内容を提起しようとしているわけですから、私たち全国一般としてはあくまでも反対であり、撤回を求めたいと思います。
そして、この三役会議全体の文章のトーンですけれども、職場の人に見せますと、「これを労働組合が書いたんですか」とほんとうによく言われるんです。その流れるトーン全体が、労働者、労働組合の立場に立って平和をどう追求するかというよりも、国を統治する側からこの文章を書いていないのかということを私は思います。そのことに対して多くの意見が出されていることについても紹介をしておきたいと思います。
そういう意味で、冒頭に言いましたように、先延ばしではなく、まず三役案について撤回していただいて、新たな論議をしていただきたいと思います。
最後に、今なすべきことは、さきに大勝した自民党の憲法草案が10月末に出されようとしています。これに反対する運動を、連合がナショナルセンターとして国民の先頭に立って闘うということではないかと思います。私たちもそのような連合運動がつくられることを期待して発言にかえます。
どうもありがとうございました。 |